hitoriの卵焼き

砂糖味、塩味、しょうゆ味、不思議な味。あなたはどれが好きかな。

四十四日目 糸井重里

 四十四日目 糸井重里

   あらゆる不公平のなかに
   チャンスがある

 

  子は生まれてくる家を選ぶことができない。

  不公平は、常に存在する。
  
  それでも、チャンスが不公平ということはない。
  ただ、待つのです。
  暖かい春が来ることを。
  風を感じ取り、雲の流れを読み取って、
  時を知る。

 

  ココ・シャネルは孤児院で育った。
  彼女は、「翼がなかったら、手に入れる努力をしなさい」
  そう言っている。

 

  この強さはどこからくるのだろう。

 

  温室の花にはない、雑草の強さに似ているかもしれない。

 

  誰よりも深く根を張り、
  上へ上へと伸びる。

 

  種が撒かれた場所など、どうでもよい。
  犬がきて、オシッコをひっかけても、
  天を見つめる。

 

  雑草って、その素晴らしさがわからない草の総称。

 

  踏まれたら、再び起きあがるのは時間がかかるけど、
  根が広く張っているから、大丈夫。

 

  一人ひとりは大切な存在。
  自分もそうなのだ。
  存在する価値のない人などいない。
  そう、自分も、神様にとって大切な存在。

 

  幸せを感じるために生まれてきた。
  不公平はあるけれど、
  幸せを感じることができる。

 

  幸せを感じることができれば、
  チャンスがどれだかわからなくても、
  動く歩道のように、進む方向に運ばれる。

 

  それは、あなたが逃げ出すことさえしなければ。

 

  逃げたい気持ちになったとき、
  不公平にさいなまれた時、
  一人が辛くなった時、
  きっと、そばにいてくれる人がいるはず。

  チャンスはそこから舞い込んでくる。

 

  私は、そう言いながら、自分を励ましているのです。