hitoriの卵焼き

砂糖味、塩味、しょうゆ味、不思議な味。あなたはどれが好きかな。

四十七日目 又吉直樹

 四十七日目 又吉直樹


   笑ってくれるのが
   幸せだったのかもしれないけれど、
   どこかの誰かには
   俺の言葉は刺さっている。


  言葉の力、それは聞く人によって違うこと。

  理解できる人、できない人、
  感動する人、しない人。


  傷の痛みを感じたことのない者は、
  他人の傷跡をあざ笑う。
        (ロミオとジュリエット

  シェイクスピア、いいこと言いますなぁ。

 

  言葉が人の心に届くかどうかは、
  聞く側の経験にかかっているのです。

  といっても人の経験なんて限られている。
  その経験を増やすには読書しかない。

  しかし、読んだだけではダメ。
  自分ならと考える習慣が必要です。

 

  知識だけでは、智恵が身に着かないのと似ているね。

  智恵は特技みたいなもの。
  料理人は、普通の包丁で、野菜に飾り包丁を入れる。
  私たちには真似のできない技。

 

  智恵は、たくさんの引き出しに収めた知識を
  自分なりに調理して、使うことなのです。

  どれとどれを使うかは、経験次第。
  感じるという経験がなければ、
  心を動かしたことがなければ、
  知識はただの飾りにすぎない。

 

  言葉は諸刃の剣。
  一人を喜ばせても、横にいる人を傷つけることもある。
  
  人間の脳は、怖い機能を持っている。
  話した言葉の主語を認識しないのです。

  悪口、批判を言うと、
  自分に発せられた言葉として認識します。

  人の悪口を言っているつもりが、実は自分を傷つけているのです。

  それが心の濁った水となってしまいます。

 

  ならば、それを逆手にとって、
  いつも誉め言葉、楽しい言葉を言いましょう。
  気分最高になりますよ。

  今日も喜びの種を蒔きましょう。