hitoriの卵焼き

砂糖味、塩味、しょうゆ味、不思議な味。あなたはどれが好きかな。

六十七日目 斎藤茂太  ほどほどにね、不幸をため込むと抜け出せなくなるよ。

 六十七日目 斎藤茂太


   不幸や悩みは心を鍛える。
   心に負担がかかっているときは
   きっと、より大きな幸せが入ってくるように
   心の許容量を増やしている期間なのだ。
   不幸は幸せの養成ギブスだ。
   そして どんな悩みも必ず終わる。
   それまでに、大いに心を鍛えてほしい。


  許容量?

  そりゃ、増えた方がいいけど、
  心を鍛えすぎて、鋼になりそうよ。
  脚が鋼になったら、膝も曲げられないよ。
  歩けなくなる。

  不幸や悩みも、ほどほどがいいのよ。
  一人でたくさん抱え込んで、
  逃げ場を失ってはどうにもならないでしょ。

  助けてくれる人が誰もいなかったら、
  どうしようもない。

  そんな時に手を差し伸べてくれる人が、
  真の友だよ。

  人の優しさをしっかり学べば、収穫ありとしよう。
  次は、自分が誰かの手伝いをしよう。

  それくらいの少し甘えた考えでいいんだよ。
  自分を追い詰めても、解決しないことあるんだよ。
  時間が必要なことだってある。

  必ずくる朝のように、
  順調な時が訪れるのを待とう。

  待つ間に、心が押しつぶされないように祈り、
  早く寝ること。
  暗い話も昼間すれば、重くならないから。
  夜は、何も考えずに寝る。

  「きっと大丈夫、大丈夫だから」って言い聞かせても、
  と、止まらない涙もある。

  不幸や悩み、解決すれば、何とでも言えるけど、
  その真っただ中にいる時は、
  そんな慰めの言葉は通用しない。

  普段から、前向きに考える習慣を持っていても
  辛いものだから。

  なるべく一人にならないようにしている。
  心が沈み始めると、怖いんだよね。
  早く寝るかな。

  おやすみ。